ICTは、Information and Communication Technologyの略語で、情報通信技術のことを指しています。
今やICTは、私たちの生活の様々な場面で活用されており、それは介護の現場においても例外ではありません。
特に介護現場は、人手不足や業務負担の増加が問題となっており、ICT化これらの課題を解決する有効な手立てとして期待されています。
介護現場へのICT導入には、あらゆるメリットがあります。
介護記録システムを導入することで、介護記録の作成時間を短縮し、業務効率化に繋げられます。
その結果、情報共有の迅速化や、ケアの質の向上に期待できるでしょう。
また、見守りシステムやセンサーなどを導入することで、転倒や徘徊などの事故を未然に防ぐことも可能です。
しかし、介護現場へのICT導入には懸念点もいくつかあります。
ICT機器を使いこなすためには、最初にスタッフへの教育が不可欠です。
特に、高齢の介護スタッフの中には、ICT機器の操作に慣れていない人が多くいるでしょう。
それを考えると、導入後も継続的なサポートが必要です。
十分な研修やサポート体制がないまま、ICTを導入しても、効果的に活用することは難しいでしょう。
さらに、個人情報や医療情報などを扱うため、セキュリティにも目を向けなければなりません。
情報漏洩やサイバー攻撃などのリスクを最小限に抑えるため、セキュリティ対策は万全にしておく必要があります。
そのため、新入りの介護スタッフはもちろん、既存の介護スタッフにもきちんと認識してもらうため、都度、セキュリティ研修を実施するような対策が求められます。